BijoDam 超硬 曲がりタガネの製作

曲がりタガネとは曲線彫り用のタガネではなく、指輪の内側に打つ曲がりの刻印のように曲がったタガネになります
つまり刻印ではなく、指輪の内側に彫るためのタガネになります
私自身、これまで製作した事がなかったのですが、これまでのタガネ作りの専門家として
作ってみました
まず柄になりますが、柔らかい金属の方が曲げやすいと言えます
ただし、あまり柔らかい金属だと曲がりの部分でオタフクの打撃が刃先に上手く伝わらないと思われます
また平角材だと厚い方向に曲げるのが難しいと思います
そんな訳で、今回用意したのはS45Cというスチールになります
当所のタガネの柄としてはSUS304とSS400の中間的な硬さです
本来は定番のタガネの柄もS45Cを使いたいところではありますが
平角材の規格品がないために、赤タガネの片切りを赤タガネもどきとして柄にしてます
SUS304、SS400、赤タガネ、真鍮を柄にしたラインナップになってますが
その彫る対象や刃先の太さや形状により私なりに使い分けて製品化してます
例えば18金や真鍮のような硬い合金や太い彫りをするなら柄も硬いSUS304
純度の高いプラチナやシルバーや銅など柔らかい金属に彫る場合
また極細のタガネにはSS400か真鍮柄という感じですが
当所の規格品としては赤タガネもどきが一番平均的だと言えます
S45Cは断面正方形なら規格品にありますので、曲げの関係から4ミリ角で作りました

YouTube動画の字幕には要所しか入ってませんが

そんな訳でS45Cの4ミリ角の柄ですが、バーナーで加熱しないと曲げが難しい硬さです
曲がりの刻印を参考に曲げましたが、指輪に入る部分は強く曲げ、打撃点側は緩やかに曲げ
超硬チップをロウ付けのためのV字カットになります
ロウ付け作業は既にアップしてますので省略しますが
超硬チップをロウ付け後の成形の切削作業
超硬チップをダイヤモンド砥石で下削りサイズ調整した状態になります
超硬チップは念のため長目にしてますが、これに毛彫り曲線用の刃付けをして完成
指輪の規制サイズの12番だとまだ長いと思いますが
この状態で試し彫りを試みてみます
熟練したとて、あまりにも多大な時間を要しますので、商品化はないと思います

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