BijoDam 超硬 剣先タガネの試作と線象嵌の試し彫り

彫金タガネ塾のリモート講習の塾生から加賀象嵌や線象嵌、剣先タガネなど聞いた事ない話を聞きました
おそらくですけど、私のタガネ作りの技術で剣先タガネなるものを超硬で作ってほしい感じです
ネット検索してもピンと来ないのですが、どうやら金沢の伝統工芸のようです
これは彫った溝に異種の地金を打ち込むという技法のようです
いわゆるジュエリーで言えばコンビネーションとも言えますが
異種の地金を石留のように埋めるような感じでした
まだ線象嵌という事を知ったばかりなので間違った解釈してるかも知れませんけど
私の場合は、線象嵌という技術を習得するのではなく超硬の剣先タガネを作るという事になります
まずリモート講習の塾生から鋼の剣先タガネの画像を送って頂きました
それを元に超硬で試作して、試し彫りしたのがこちら


上から最初は0.5ミリほどの片切りで研いで彫った後に
線を埋めるなら甲丸の方がいいかと思いサイズも細くしました
そのタガネが以下になります


0.3ミリまで絞ってますし、このタガネは片切りのように片側で彫るのではなく
プラモのスジ彫りのように全刃使いますので、破損が心配です
そのため刃はこぼれても折れ難くするために通常の超硬タガネよりもかなりテーパー付けてます
また 剣先タガネの特徴で、断面もテーパー形状になってます
これは洋彫りタガネの台形(テーパーフラット)とは違い逆です
左のイラストになりますが洋彫りタガネの台形(テーパーフラット)は上が刃先になります
でも、剣先タガネの場合は下が刃先になります
また、少しだけ甲丸形状に研いでます
その彫った断面が右のイラストになります
溝の両脇が少し盛り上がります

これはプラモのスジ彫りでは有難くない物になりますが
剣先タガネの場合は、これが石留の際の爪のような役割をしますので
洋彫り、プラモのスジ彫りと目的が異なると
いいとされるものが違いますので、面白いものですね

注意点はその彫り後からタガネを抜くのに抵抗があります
試し彫りで1度欠けましたが、彫りではなくタガネを抜く時でした

再び画像1の銅板の話になりますが


右下は銅板に銅線を打ち込んだ画像ですので、単に荒らしてるだけの物になってます
真鍮の線を買って来て動画撮影しました
物は試しに線象嵌にミルを打ってみたのが左下になります
動画撮影はしたけど、写真撮り忘れたので、再び線象嵌が中央下になります

ちなみにミル打ちは真鍮の方が硬いためにタガネが銅板に行きたがり曲がりやすいですので、逆の方がいいかと思います
いずれにしても荒らしはかなり雑のまま終わってます

YouTube動画もアップしました
ブログ記事がメインになりますので、時間的にも字幕は簡易的な物になってますが
よかったらご覧ください


剣先タガネを作るのも線象嵌も、たぶんこんか感じ?とまだ二日目ですので
くれぐれも線象嵌はお手本になる物ではないとは思いますけど

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